大手ゼネコンに入社し、企業留学でMBAを取得した後、経営コンサルタント、教育サービス産業(上場)及び建設系企業(未上場)で取締役を10年経験する。2005年、MBOにより株式会社オズペックを設立し、代表取締役社長に就任。2023年12月より現職。
経営コンサルタント、経営企画・管理、人事・総務、営業・販促・営業管理、企業統治(取締役3社経験、計10年)
持続的な経済成長と賃上げの実現に向け、日本企業はリスキリング等の人材投資や生産性向上に本腰を入れた取り組みが必要不可欠と言われています。2022年10月の所信表明演説で、岸田文雄首相は個人のリスキリング支援に5年間で1兆円を投じると表明しました。
国の支援はあるものの、また企業にその責務を負わせるのかと感じた経営者も多いかと思います(日本企業の人材投資額がバブル崩壊後低水準で推移しているのは確かですが・・)。そもそも、リスキリングは、各個人が自己啓発を目的に行うものであって、日本の為、会社の為に行うものではないのでは・・・と思ってしまいます。いくら支援しても、リスキリングするのは、個人です。一体、リスキリングは進むのでしょうか?
こんなデータがあります。日本人は社外学習や自己啓発など個人の学び続ける習慣も極めて弱いというものです。過半数の社会人が読書の習慣すらない、この何もしない習慣の人の割合は海外比較で倍以上という調査結果もあります。
習慣がないのにリスキリングが進むとは思えません。根本には、何の為にリスキリングするのかと言う問題意識、キャリアビジョンの欠落があると思います。
建設業界は資格主義とは言われますが、面接時に資格取得状況・取得の将来計画を確認する行為は、理にかなっていると思います。端的に自己啓発・学習意欲度合、つまりリスキリング意欲を図れるからです。
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(コラム「瀧嶋の目」は、毎週木曜日に更新します。お楽しみに!)