瀧嶋の目Takishima's Eye

瀧嶋 誠司
(株式会社オズペック会長)

大手ゼネコンに入社し、企業留学でMBAを取得した後、経営コンサルタント、教育サービス産業(上場)及び建設系企業(未上場)で取締役を10年経験する。2005年、MBOにより株式会社オズペックを設立し、代表取締役社長に就任。2023年12月より現職。
経営コンサルタント、経営企画・管理、人事・総務、営業・販促・営業管理、企業統治(取締役3社経験、計10年)

#_08インディード・ショック・・・求人数減少だが企業の採用コスト増大の矛盾

リクルートホールディングス(HD)は、3月23日、米国子会社で求人検索サイトの運営を手掛けるインディードにつおいて、従業員の15%にあたる2200人を削減すると発表しました。景気減速の懸念で求人数が減少した影響で、ビジネスモデルの見直しが迫られてきているようです。

HRテクノロジー事業として人材ビジネス業界を牽引してきたインディードですが、求職者が企業の求人ページを閲覧する頻度に応じ課金する「クリック課金モデル」自体が曲がり角にきているのでしょう。既にモデルの変更に着手しているとのことですが、採用の現場では、採用コストが高止まりしていることに対する危機感の方が高くなってきています。採用予算を増やして、求人ページへのアクセスを増やしも(閲覧数を増やしても)、実際の応募や採用に結び付きにくくなっており、成約率が低下し続けているのです。

このままだと採用コスト増加が、採用の費用対効果に影響して、ひいては、採用年収に影響しかねません。本末転倒です。特に、採用予算に限りのある中小企業や、慢性的に人材不足の建設業界では、採用活動を開始して1年経過しても採用0といった事態が多発しています。お金ばかりかかって、採用が進まない・・・求人企業側の不満が大きくなっていると感じます。

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(コラム「瀧嶋の目」は、毎週木曜日に更新します。お楽しみに!)

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