水上 雄一朗 (ミナカミ ユウイチロウ)

オズペック設立時からのメンバー。前職では建設コンサルタント会社で人事・採用を担当していた。採用する側としての経験から、書類選考から面接、内定まで採用の流れを熟知する。何が合否を分けるのか、どうすれば合格の可能性が高まるのか、などの具体的なアドバイスは定評がある。

#_06貴重な体験「指揮者の影響力」

先日、N響定期公演をテレビ鑑賞しました。いまだにクラリネットの音を拾ってしまう自分がいます。なぜなら高校時代に吹奏楽部でクラリネットを演奏していたからです。
クラリネットのイメージは地味で目立たない楽器。

クラリネットと言えば、幼いころ童謡で聞いた事がある曲「クラリネットをこわしちゃった」歌詞の始まりは「パパからもらったクラリネット、とっても大事にしてたに・・・」と、特に印象的だったのが「オーパキャマラード パキャマラード~ パオパオ パンパンパン」呪文のようなフレーズ、フランス語の「Aupas,camarade,Au pas,camarade, Au pas, au pas, au pas, au pas, aupas.」の音をそのまま歌詞にしたそうです。Au pasは一歩一歩、camaradeは友よ、訳すと「友よ、一歩一歩前進していこう」と前向きな歌詞だったそうですよ。

1年の4月に入部して最初の2か月間は走り込みと腹筋・腕立て運動の体力つくり、背筋を伸ばして腹式呼吸の練習。もちろん同時にクラリネットの練習。6月に入り、やっとクラリネットのみ練習になって一安心。
しかしながら、平日の練習は朝練、昼休みに昼練、放課後は授業が終わってから18時過ぎまで練習。さらに土曜日、日曜日は9時から16時まで練習。休みは祝日、夏休み、冬休み、春休み、中間・学期末テスト前の1週間、そしてテスト期間中だけ。今考えると、よく3年間続けたなと。部活に打ち込んでたなと。練習を思いだすだけでゾッとします。

※写真はイメージです

吹奏楽部のメインイベントは年に1回7月末にある「吹奏楽コンクール県大会」です。
コンクールでは課題曲と自由曲の2曲を部員55名以内で演奏します。
そこで県内の高校が参加し、10校前後が金賞を受賞します。その中の3校が九州大会に進みます。九州大会の金賞受賞校の中から、4校が秋に行われる全国大会に進むことになります。1年のときは、コンクール県大会で金賞を受賞しましたが九州大会にはいけず。2年のときはまさかの銀賞。3年のときは部員も60名ほどになり、全員リベンジする思いが強かったです。

そんな中、コンクール県大会の前日に、10年以上連続全国大会常連高校の先生が練習で指揮をして頂く機会がありました。最初は課題曲・自由曲を通しで演奏。そのあとは気になった各楽器をパートごとにより良くなるまで指導。1回止めると最初から全員で演奏し、止めずにフル演奏するまで何度も繰り返し続きます。その先生は、表情・体全体を使って指揮棒ふり、言葉にはださないが演奏に対する情熱が犇々と伝わってきます。

自分自身も、いつのまにか指揮に吸い込めれるような感じで演奏し、「各楽器の音色が全体的にバランスよく、一体感が増したな」と。「指揮者が変れば、演奏もこんなに変わるんだ」と実感しました。
指導は1時間ほどでしたが全員「自分たちの音色を最大限引き出してくれたな」と感じたことでしょう。その先生から「本番で今の演奏ができれば九州大会間違いなし」とお墨付きを頂き、自分でも「金賞は間違いない取れる!行ける!」と。
大会当日、全員が前日の演奏をしようとしますが「微妙に違う音色の感覚に、もどかしさ物足りなさを感じ、やっぱり指揮者で演奏が変わるんだな」と再認識しました。

結果は2年連続「銀賞」に終わりましたが、最後の夏に貴重な体験をしたことは言うまでもありません。同時に部活中心の生活にピリオドを打つこととなりました。

最後に

指揮者で演奏がそんなにかわるのかと思われがちですが、各楽器パートの音色が一体感ある演奏にかわり明らかに歴然とした差が生じます。
また、企業も同じで、特に中小企業の社長・役員の影響力は計り知れないものがあるでしょう。
共通して言えることは、個々の能力を最大限引き出す力が重要だということ。

そのためには経営者・役員が中堅社員と同じ目線で実務を共有し、同様に中堅社員も若手社員に同じように接することが大切です。全員で目標に向かって、その気にさせる力が必要でしょう。
経営者や上司との関係がうまくいかないことを理由にして、辞めている人が多くいます。私は、日頃からどんな場面でも相手の気持ちになって行動することを心がけています。

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