オズペック設立時からのメンバー。前職では建設コンサルタント会社で人事・採用を担当していた。採用する側としての経験から、書類選考から面接、内定まで採用の流れを熟知する。何が合否を分けるのか、どうすれば合格の可能性が高まるのか、などの具体的なアドバイスは定評がある。
今回は、私が3歳の時から飼っていた錦鯉の話を書きます。
1960年代、日本経済は大きく成長し、国民の経済力も高まり、当時、錦鯉を飼う家庭も増えたそうです。今は日本より海外で人気があるみたいですね。
熊本市内の祖母の家だった私の実家でも池で錦鯉を飼っていました。
40年以上前になりますが小学生低学年の頃、祖母と一緒に錦鯉の養鯉場に行くのが楽しみでした。養鯉場では、錦鯉のサイズごとに広々とした生け簀に飼育しており、その中から15cm未満の錦鯉の生け簀を選びます。
業者の人が、長い大きな柄杓で数匹ほどすくい上げ大きなバケツに移し錦鯉を選別します。
錦鯉の選ぶコツは祖母から教わりました。赤(緋)、黒(墨)、白(白地)の3色があり、白地に緋と墨が目・鼻孔・口吻・ヒゲや胸ヒレ・腹ヒレ・背ヒレ・尻ヒレ・尾ヒレに色が無いのを選び、白地に緋と墨がバランスよく広がり、墨は少なくて小さいものを選びます。なぜなら、成長すると墨模様が多くなったり大きくなったりするからです。
教えてもらったとおり選別するのも楽しみのひとつでした。
そんな中、柄杓で1匹も良い錦鯉がすくえない時もあります。業者の人は繰り返しすくい上げ、嫌な顔もせず笑顔で「この鯉は将来成長したら楽しみだよ!」と言いながら何度もすくってくれました。選んだ20匹の中から最終的に8匹から10匹の錦鯉を購入します。
稚魚を購入する理由は安いことは言うまでもありせんが、成長過程が楽しみだからです。
実家の池は上下段の2段になっており、深さは90cm一番深いところで1.5mありました。
上段の池で稚魚時代を過ごし、成魚になったら下段の池に移動。10年経つと立派なサイズに成長します。その姿はまるで池のボスのような存在感がありました。
池には滝もあり、滝の落下口付近で野鳥たちが水浴びを楽しむ様子も見かけました。
そういった事もあり、錦鯉の健康を守るために池の水を2か月に1度消毒しました。
鯉専用の消毒剤を使うと池が鮮やかなブルー色になります。また、1か月に1度は池の掃除もします。まずは下段の池から30cm離れたところに上下段の2の栓があり、その栓を抜き、錦鯉が深さ1.5mところに集まるまで水を抜きます。水は随時流れていますので何度も繰り返し栓を抜きながらデッキブラシで1時間ほどかけて池を磨きます。
その夜に、池をライトアップすると、滝から流れ落ちる水はライトの光で反射し、淡いオレンジ色の池と、その中を錦鯉たちの優雅な泳ぎが幻想的な空間を作り出します。
中学1年の2学期から祖母の家に家族で住むことになりました。
その頃から、錦鯉の品評会に出かけて、美しい錦鯉たちを鑑賞することが私の趣味の一つでした。優勝した錦鯉は全体的にふっくらとしたボリューム感のある重量級の貫禄を醸し出しています。それに比べて実家の錦鯉はスマートで、特に横のボリュームは控えめでした。
その理由は、祖母から「錦鯉にエサをやりすぎると太りやすく病気になりやすい」と教えられていて1日1回のエサやりにしていたからです。
その祖母も22年前に他界し、その際に近所で鯉を飼っていた数軒の家に鯉をすべて譲りました。昨年は、実家の池も取り壊し跡形も残っていません。
母によると、今では近所の5軒の家も同様に家の建て替えや錦鯉を飼わなくなり、池だけが残ったとのことです。
今となっては昭和の良き時代だった事と少し寂しさを感じています。
いつもきれいな池で錦鯉を鑑賞するために定期的な消毒や掃除を怠らないことの重要性。小学生から一人で池掃除をすることによって、錦鯉にエサをやる喜びや錦鯉の成長を観察する楽しみを見つけました。
仕事においても同じで定期的に行うルーチンや仕事をやり遂げる喜びも重要であり、これからもそれを大切にして求職者の皆さまのお役にたてるように日々の行動に活かしていきたいと思います。
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